つみたてNISAフェスティバル2017は金融庁の本気度が伝わるイベントでした

2017/10/21追記:

金融庁のホームページに「つみたてNISA早わかりガイドブック」のページが追加されました。
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/guide/index.html


みなさん、こんにちは! jazz335です

2017/9/10に東京の虎ノ門ヒルズで開催された金融庁主催の「つみたてNISAフェスティバル」に参加してきました。

金融庁主催というと、お堅いイメージの講演会を思い描いていたのですが、まず驚いたのが、ニッコリと笑顔で出迎えてくれた浴衣姿の受付の女性たちでした。そしてホール入り口には、牛の着ぐるみ「証券知識普及プロジェクト」のマスコットキャラクター「とうしくん」が愛嬌をふりまいています。こうしたきめ細やかな演出からも、このイベントを通してつみたてNISAに関心を持ってほしい、という金融庁の本気度が伝わってきます。

説明会、パネルディスカッション、個人投資家から寄せられた税制改正要望など内容の濃い3時間で、会場からは時折笑い声があがる終始リラックスした雰囲気でした。

つみたてNISAと現行NISAの併用やiDeCoとの使い分けなどの不明点もいくつか解消され、登壇者の運用アドバイスも大変参考になり、とても有意義なイベントでした。

ここでは、各セッションのハイライトをご紹介していきます。

導入直前!「つみたてNISA」の制度説明、投資教育教材の説明

制度創設の背景や、長期・積立・分散投資の効果、制度の概要についての説明のあとに、つみたてNISAに関するよくあるご質問(FAQ)の紹介がありましたので内容をいくつか抜粋します。

Q 毎月買付けを行う必要があるのか?

A 毎月、週1回、年2回ボーナス時といった頻度での購入が可能。

Q 一般NISAからつみたてNISAに変更する際、すでに一般NISAで保有している商品はどうなるのか?

A すでに一般NISAで保有している商品については、最長5年間はそのまま非課税で保有可能で、売却も非課税。

「つみたてNISA早わかりガイドブック」の紹介

また、金融庁が制作した投資教材「つみたてNISA早わかりガイドブック」の紹介もありました。最新つみたてロボットT-213(ニイサ)というキャラクターが、積立・分散投資の効果やドルコスト平均法についてわかりやすく解説してくれます。

ホール入口前には、各金融機関が発行するつみたてNISAのパンフレットが並んでいました。すべて持ち帰って自宅で読み比べてみましたが、どれも専門的な用語が並んでいて、初心者にはわかりづらいというのが率直な感想です。その点、金融庁の「つみたてNISA早わかりガイドブック」はシンプルでわかりやすいと感じました。

私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法

20代、30代、40代とそれぞれの個人投資家が自分の投資方針を発表するのですが、コメンテーターの方が辛口のダメ出しをするのが印象的でした。

40代会社員4人家族のケースでは、北海道から参加した投資ブロガーの「なるたく」さんが発表されていました。

つみたてNISAは先進国株式と新興国株式のインデックスファンドを1対1の割合で購入し、非課税の恩恵を生かすため、期待リターンの高い株式に資産を割り振るというものでした。

つみたてNISA、iDeCo、特定口座の全体でアセットロケーションを組むというもので、これは大変参考になりました。

僕は、つみたてNISAで先進国、新興国株式、iDeCoで国内株式、そして課税口座で債権という組み合わせで運用方針を見直してみようと思います。

個人投資家からの税制改正要望ベスト5

「いつか子供に伝えたいお金の話」ブログ管理人の虫取り小僧さんが個人投資家を代表して金融庁に要望を伝え、随所で笑いをとりながら、名司会者ぶりを発揮していました。

1位「NISA制度の恒久化」

金融庁は8月末の税制改正要望にあげており、みなさんと一緒にこの制度を良くすることで恒久化につなげたい、という明確なメッセージが伝えられました。同感です。

2位「つみたてNISAの投資上限額の拡大」

これには会場から拍手があがり、「40万じゃ(12か月で)割り切れねえよ」という虫取り小僧さんのツッコミに会場がどっと沸きました。12の倍数は60というところで検討していきたい、という金融庁のコメントがありました。

3位「NISA制度の一本化」

なるべくシンプルにしてほしい、という虫取り小僧さんの要望に対して「現行NISA、ジュニアNISA、つみたてNISAそれぞれのニーズがあるので、一本化にあたってそれぞれの良さを組み合わせた制度にしていくのが宿題だと思っている」という金融庁の方のコメントがありました。

4位「つみたてNISA対象商品の見直し」

インデックス投資の信託報酬要件の引き下げ、アクティブ投信の要件のシンプル化、投資対象商品の拡大(商品を規制しないでほしい)との要望がありました。

5位「スイッチング(リバランス)をさせてほしい」

会場からも「おーっ」という声があがり、僕も共感しました。つみたてNISAでは、資産配分が大きく崩れたときに非課税枠を継承してリバランスできる機能がありません。英国のISAではリバランスが可能ですが、業界の手数料稼ぎのネタになるという心配もあり、金融庁サイドでは慎重な姿勢をとっていたそうです。すぐにはむつかしいが、中長期で検討していきたいとの回答がありました。

番外編
海外赴任者にもやさしい制度にしてほしい
NISAシニアプラスの新設

パネルディスカッション「つみたてNISAから考える日本の投資信託」

参加パネリスト
島田知保氏:「投資信託事情」編集長
岡田篤氏:株式会社格付投資情報センターファンド情報編集長
山崎元氏:経済評論家
田村正之氏:日本経済新聞社マネー報道担当編集委員

今の日本の投資信託の事情について

5000本以上ある投資信託のうち99%は決していい商品とはいえない。

投資家の行動に問題はないか

株価が高い時期に買われていて、株価が低い本来買うべき時期に売られている。
ここ半年で低コストのインデックスファンドが増え、ゆっくりだけど業界が改善してきている。

つみたてNISAの良いところ悪いところ

お金がないから投資して増やすべき。つみたてNISAは使いやすい制度。悪いところはリバランスできないところ。
ここ2-3年でアメリカ経済がクラッシュする可能性がある。積立投資は下がり始めで開始するのがメリットが出るため、つみたてNISAの開設時期はちょうどいいタイミング。
つみたてNISAは金融庁が用意してくれた投資教育教材である。あまり難しく考えずやってみて、マーケットが崩れてもやめないで続けてほしい。悪いところは、20年間でマーケットは大きく変わるので、スイッチングできないのは不便。

以上駆け足ですが、ざっとまとめてみました。末筆ながら、今回このようなイベントを企画していただいた金融庁のスタッフのかたに、この場を借りて御礼申し上げます。

毎月3万円の積立投資を年利3パーセントで30年間運用するといくらになるか?については下記の記事を参照願います。

毎月3万円の積立投資を30年間続けるといくらになるか?

2018.06.22

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