投資信託にはリスクがあります。購入時期や投資対象を分散することでリスクの抑制を図りますが、実際のリスクをあらかじめ把握することで、対策をたてることにもつながります。
投資信託を買い付けするときに見る「交付目論見書」にはそれぞれの商品のリスクが記載されています。インデックス型ファンドの場合、ベンチマークのリスクが載っているので、これを使って各資産のリスクを調べてみることにします。
eMAXISシリーズの「日経225インデックス」の2018年10月26日付けの目論見書に代表的な資産クラスとの騰落率の比較等が載っています。ここのグラフを見ると
日本株 -22%から+65%
先進国株 -17.5%から+57.1%
新興国株 -27.4%から+37.2%
日本国債 -4.0%から+9.3%
先進国債 -12.3%から+29.1%
新興国債 -17.4%から+21.4%
となっています。注意する点は比較する期間が過去のものであるという点です。上記の場合は期間が2013年8月末から2018年7月末の5年間なので、2008年9月のリーマンショック後、ある程度株価が回復してからの統計になります。
これらを比べると次のようなことが見えてきます。
・債券よりも株のほうが騰落率の振れ幅が大きい
・新興国については株も債権も同程度の騰落率
・6資産の中で日本国債がもっとも騰落率の幅が小さい
これらのデータをもとに各資産の配分を決め、ポートフォリオを組んでいきます。目標利回りの目安として、0~3%まで、3~5%、5~8%の3パターンに分け、自分のリスク許容度や運用期間をもとに設定します。ただし8%以上の利回りは現実的ではありません。
目標利回りを高く設定する場合は株式の配分を高め、利回りをおさえて安全に運用する場合は、日本国債の比率を高くします。
毎月3万円の積立投資を年利3パーセントで30年間運用するといくらになるか?については下記の記事を参照願います。