つみたてNISAでポートフォリオのリバランスは必要か?

インデックスファンドを組み合わせて分散投資する場合、定期的に資産配分を修正する作業が必要になります。今回はこの「リバランス」の方法について解説していきます。

リバランスとは株や債券の保有割合が大きく崩れた時に修正する作業です

つみたてNISAの運用は基本的に自動積立になるので、いったん投資が始まればこれといってすることはありません。

株式のようにチャートを読んだり、企業分析をすることもありません。

ただ、ひとつだけ定期的に行う大事な仕事があります。これが「リバランス」です。

投資におけるリバランスとは、株や債権の保有割合(ポートフォリオ)が大きく崩れたときに修正することです。

ポートフォリオに組み入れるファンドの価格は常に変動します。

バランス型ファンドを選んだ場合は、運用会社がリバランスしてくれますが、国内株式型、先進国株式型というように、インデックス型ファンドを組み合わせて運用する場合は、自分でリバランスを行う必要があります。つみたてNISAを続けるうえで、とても大事な作業になります。

株や債権の価格は日々変動するため、毎月設定した割合で定額積立していても資産配分は徐々に崩れていきます。

これを元の資産配分に戻すことで、必要以上のリスクを取ることの防止にもなります。

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リバランスをすることで値上がりした資産の売りと値下がりした資産の買いを同時にできる

具体的な方法を説明しましょう。

仮に当初の資産配分が株式50%、債券50%とします。

この配分で毎月積立投資を続けるうちに株価が上昇し、1年後に株式60%、債券40%になったとします。

この場合は、株式の一部を解約し、債券を追加購入することで全体の割合が当初の50対50になるよう調整します。

もちろん、新たな資金を追加して投資信託を買い増しする方法もあります。配分のパーセンテージが下がるということは、逆に考えるとその資産が割安になっているともいえます。

つまりリバランスという作業により、結果的に値上がりした資産を売って、値下がりした資産を買い足すことができます。

「リバランスのタイミングは年1回」というように自分でルールを決めます

リバランスのタイミングは年に一回、あるいは株や債権の割合が10%以上ずれたとき、といったようにルールを決めて、機械的にやるのがポイントです。

株価の高騰や暴落があったときは、ポートフォリオのバランスをチェックしたほうがいいでしょう。

また、バランスが崩れたまま放置してしまうと、当初想定していた以上のリスクを抱えることにつながります。

ただし几帳面に毎月やる必要はありません。そうすると、相場が上昇トレンドに入ったときに、十分な利益を取り込めずかえって逆効果になります。

感情に流されることなく、自分が決めたルールに従って淡々とやるのが長期投資で資産形成するコツです。

運用会社がリバランスをやってくれるのがバランスファンドです。

バランスファンドの代表的なものに、4資産均等、6資産均等、8資産均等の3タイプがあります。これらを比較するポイントについては下記の記事を参照願います。

つみたて8資産均等バランスを比較する方法

2019.03.09

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