積立投信で毎月の自動積立を開始すると、積立日(買い付け日)の株価が気になります。
例えば、積立日の翌日に相場が大きく値下がりしたときは「1日遅く買えば良かったのに!」と思うことがあります。
それでは積立日を月のうち何日に設定するのがいいか、という目安はあるのでしょうか?
実際に日経平均株価の過去20年間のデータを集計しながら、ベストな積立日を探っていきたいと思います。
日経平均株価をもとにした集計方法
日経平均株価(日経225)をベンチマークとするインデックスファンドを毎月決まった日に積立するという前提で、買い付け日の基準価額を日経平均株価の終値とみなして集計します。
1998年から2017年の20年間で日次の株価終値データについて、第1営業日(月初)、第11営業日(月中)、最終営業日(月末)ごとに平均値を集計します。
他の営業日に比べて平均値が低ければ、それだけ安く買うことができるということになります。
データは、日経平均プロファイルのサイトから集計しています。
日経平均プロファイル>アーカイブ>ヒストリカルデータ>日経平均四本値>日次データ
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/data?list=daily
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過去20年間のデータ集計結果
2017年の年間平均終値
2017年は米国のドナルド・トランプ大統領の就任により、いわゆる「トランプ相場」とよばれる株価の上昇基調が続きました。
第1、第11、最終日で比較すると、平均終値が最も安いのが第1営業日で、最終営業日に比べて0.7%安いという結果になりました。
2013年から2017年の5年間平均終値
2012年に安倍晋三首相が就任して約半年後、「アベノミクス相場」によりそれまで低迷していた株価が上昇トレンドに変わります。
第1、第11、最終日で比較すると、平均終値が最も安いのが第1営業日で、最終営業日に比べて1.1%安いという結果になりました。
2008年から2017年の10年間平均終値
2008年9月は、リーマンショックにより世界の株価が大暴落しました。
それから10年で、日経平均株価は大きく値を戻します。
第1、第11、最終日で比較すると、平均終値が最も安いのが第11営業日で、最終営業日に比べて0.7%安いという結果になりました。
1998年から2017年の20年間平均終値
過去20年を振り返ると、2002年のITバブルから崩壊、リーマンショック、そしてアベノミクス相場からトランプ相場と株価は大きく変遷しています。
仮にこの20年間の間、月初、月中、月末にそれぞれ買い付けした場合はどうなっていたでしょうか?
第一営業日と最終営業日ではほぼ変わらず、第11営業日が最も安いという結果になりました。
おすすめの積立日は?
過去の日経平均株価の終値平均を比べると、いずれも最終営業日が最も高くなっています。
第1営業日と第11営業日は、比較する期間によって違いがあるのですが10年、20年といった長期間では第1営業日のほうが割高になる傾向があります。
あくまでも過去のデータのため、今後の10年がどうなるかわかりませんが、月末から月初にかけて株価が上昇する傾向にあるようです。
理由としては毎月支払われる給料や、機関投資家や年金の買いのタイミングが関係しているのではないか?ということが考えられます。
こうしたことから、月中に積立日を設定することで購入価格を少しでも下げれる可能性があるようです。