こんにちは、jazz335です。
普段の買い物で出る「おつり」に着目して、スマホで少額から投資できるサービスが話題となっています。今回はそのトラノコアプリについて解説します。
トラノコアプリとは?
トラノコとは、TORANOTEC株式会社(本社:東京虎ノ門)が運営する、ETFを主体とした投資ツールです。
クレジットカードやSuicaなどの電子マネーで決済した金額のおつり相当額を、スマホアプリで支払いデータから自動計算して投資に回すことができます。
証券会社に口座を開くことなく、アプリのユーザ登録と銀行引き落とし口座の設定で積立投資を始めることができます。
家計簿アプリと連携して計算したおつりを投資にまわす
Money Forward、Zaimといったスマホの家計簿アプリと連携して、登録したクレジットカードや電子マネーで買い物したおつりが、トラノコアプリ上に表示されます。ここでいうおつりとは、買い物の端数を指します。
例えば、コンビニで250円のお菓子を買って電子マネーで支払いしたとします。
電子マネーなので実際のおつりは発生しないのですが、仮にこれを100円玉、500円玉、1000円札でそれぞれ買った時にいくらのおつりが出るか?イメージして、それを余剰資金とみなして投資にまわすことができます。
100円玉で買うなら300円で50円のおつり、500円玉なら250円、1000円札なら750円という計算になります。
これをおつりとして投資するよう設定すると、毎月1回、その月に選択したおつりの合計が登録した銀行口座から自動で引き落とされます。
投資承認機能があるので「この支払明細のおつりは投資する、これは投資しない」といった個別の設定も可能です。
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投資できるファンドは3つというシンプルな設定
毎月発生したおつりは、3つのファンドから選択して投資できます。
安定重視の小トラ、バランス重視の中トラ、リターン重視の大トラというシンプルな設定となっています。
投資先はETFで米国株式、日本株式、債券、不動産、金などに分散投資します。
ポートフォリオは知識、経験豊富な担当者が作成し、リバランスもやってくれます。
つまり、バランス型ファンドに少額の積み立て投資をするような仕組みになっているという訳です。
トラノコアプリの最大のメリットは、ファンド選びが3択という点だと思います。投資を始める場合、株式であれ投資信託であれ、最大の悩みは「どの銘柄を選ぶか?」というところだと思います。
その点、トラノコアプリの場合は金融商品に関する知識がなくても直感的に選べるため、少額から始められることも含めて投資をスタートするためのハードルが低くなります。
利用手数料と運用報酬額
運用報酬は年率0.3%と、バランス型ファンドではまぁまぁのレベルです。
ただし、これとは別に月額300円の手数料がかかります。仮に20年間運用し続けるとすると、運用報酬のほかに72,000円(300円*12か月*20年)のコストがかかる計算となります。
また、解約して引き出す場合も1件あたり300円の出金手数料がかかります。
これに対して、つみたてNISA対象商品のバランスファンドなら手数料(信託報酬額)が年率0.3%以下の商品がいくつもあります。
もちろん月額の手数料はかかりませんし、一部解約して現金化する際の手数料もかかりません(一部のアクティブファンドを除く)。コスト面だけみれば、非課税で運用できる点も含めてつみたてNISAでバランスファンドを積み立てるほうがメリットがあります。
おつりを投資にまわす、というのが買い物をした後に財布に残った小銭を貯金箱に入れる、いわゆる「ブタ貯金箱」の感覚で、余剰資金を投資にまわすという投資のセオリーがうまく反映されていると思いました。
銘柄選びや毎月の積立金額をいくらにするか?むつかしく考えずに、気軽に積み立て投資を始められるメリットはあると思います。あとは月300円の利用手数料をどう考えるか?というあたりがポイントになるのではないでしょうか。
毎月3万円の積立投資を年利3パーセントで30年間運用するといくらになるか?については下記の記事を参照願います。