こんにちは、jazz335です。
40代はお子さんの教育資金や住宅ローンの返済など色々と支出が増える反面、老後資金作りも始めないといけないので焦りが出てくる年代です。
そこで、株式と債券をバランスよく配分したポートフォリオについて考えてみます。
投資期間が20年のためバランスを重視した運用を目指す
投資期間があと20年近くあることを考えると(40歳から60歳まで運用すると仮定)、ある程度のリスクをとって着実に資産をふやしたいところです。
子供の教育資金を考えると、積立投資にまわせるのはせいぜい月1万円。ボーナス月に1万円ずつ加算したとして年間14万円。
ハイ・リターンをねらうのであれば、全世界の株式に分散投資するタイプのファンド1本の運用でも構わないと思います。
そこで、ちょっと想像をしていただきたいのが、
仮に年間14万円積み立てるとして、5年経過したところで70万円の元本になるとします。
もし、その時に株価の暴落があり、仮に70万円の元本に対して評価額が4割減の42万円になった場合の心理的なダメージはどう考えますか?
株価の暴落を「今はバーゲンセールだから」と乗り切れるのであれば、このままの運用を続けても良さそうですが、28万円の赤字なんて耐えられない!夜も眠れない・・・というのであれば、債権等の別の資産を組み入れてリスクを調整した方がいいと思います。
もちろん、株価の下落がもっと早い時期に来れば、その分評価額のマイナスは小さくなりますし、債権が値下がりしないというわけではありません。
バランスファンドで運用するには?
債券ファンド単体はつみたてNISAの対象外なので、複数の資産を配分したバランスファンドが選択肢の一つになります。
バランスファンドとは、値動きの異なる複数の資産(投資対象)に分けて投資する商品です。
おたがいの資産が値動きを打ち消しあい、リスクを抑える効果があります。
1本の銘柄で分散投資ができるのが最大のメリットになります。
その反面、リスク許容度が変化したときに資産配分を変更しづらいといったデメリットもあります。
また、資産配分のメンテナンスは運用会社が行ってくれるため、複数の銘柄を購入した時に比べて運用コストが少し割高になります。
つみたてNISA対象のバランスファンドは約80本ありますので、この中から選べば全額非課税で運用することができます。
バランスファンドには、次のようなタイプがあります。
◎資産均等型
株式、債券、リート(不動産)などの資産を均等に配分して運用する商品です。
以前は4資産均等型が主流でしたが、ここ数年人気が高いのが8資産均等型です。資産の数が多い分、4資産均等型に比べてリスクを抑えた運用が期待できます。
資産均等型は運用がシンプルな分、次に説明するアロケーション型やターゲットイヤー型よりも運用コストが低く設定されています。
◎アロケーション型
市場の見通しが明るくなったときには、リスクをとった資産配分に変更し、相場が下落トレンドに入ると見込まれると守りの資産配分にしてリスクをコントロールするタイプの商品です。
商品の運用成果にはファンドマネージャーの力量が問われるため、銘柄選びはある程度慎重に行う必要があります。
◎ターゲットイヤー型
あらかじめご自身の資産運用のゴールとなる年をさだめる商品です。運用開始当初は比較的リスクが高い配分で運用し、年齢を重ねるにしたがって段階的にリスクの低い資産配分に変更してくれます。
一見、手軽にリスクコントロールできるように思いますが、このタイプの商品には賛否両論があります。
その中のひとつに、30年後の世の中がどうなるかわからないのに、低リスクの配分を先に決められるのか?というような意見があります。
複数の銘柄を組み合わせてポートフォリオを作る
バランスファンドではなく、自分で配分を決めて運用したいというのであれば、複数の銘柄を組み合わせてポートフォリオを作ります。
今回は株式と債券をバランスよく配分し、リスクを抑えながらも着実に利益をねらう資産配分を考えてみます。
◉パターン1
国内株式 25%
先進国株式 25%
国内債券 25%
先進国債券 25%
4資産を均等に配分した、もっともオーソドックスな組み合わせです。
全資産均等のため管理がしやすい、というメリットがあります。
私たちの年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人も、現在はこれに近い配分で運用を行っています(2020年9月時点。配分は景気動向等によって変わります)。
◉パターン 2
国内株式 20%
先進国株式 20%
新興国株式 10%
先進国債券 40%
新興国債券 10%
朝倉智也氏監修「はじめての投資信託」で、40代のモデルポートフォリオとして紹介されている配分です。パターン1と比べると株式:債券=50:50という配分は変わりませんが、国内債券の代わりに先進国債券を持ち、新興国の株式、債券を取り入れています。
◉パターン3
国内株式 20%
先進国株式 20%
国内債券 40%
先進国債券 20%
安全資産である国内債券の比率を40%にした組み合わせです。
ちなみに僕は50代で、この配分で運用しています。投資期間が残りわずかなので、あまり大きなリスクが取れないからです。
以上3パターンの配分例をご紹介しました。
国内債券のウェイトを高くするとリスクが低くなる、というのが配分を考える際のポイントです。
最もリスクが低い資産はもちろん預金です。しかしながら、今の時代では銀行に預けてもリターンは期待できません。
反対に、ハイリスク・ハイリターンの資産は株式です。
そして、預金と株式の中間に位置する、ミドルリスク・ミドルリターンの資産が債券と言えます。
あと注意点としては、つみたてNISAの口座で購入できるのは、国内株式と先進国株式だけで、国内債券と先進国債券は課税(特定口座)で運用することになります。
4本の銘柄を組み合わせて運用する最大のメリットは、組み合わせがシンプルなのでリスクコントロールしやすいというところにあります。
40代だと投資期間が20年近くあるので、おそらく株価が暴落する場面に数回出くわすのではないかと思われます。
その時、資産の減り方が自分の許容範囲を超えた場合には、相場が回復するのを待ってから国内債券のウェイトを増やして、次の暴落に備えることができます。
現役で家計に収入があり、積立投資を続けることができるのであれば、一時的な資産の目減りを過度に恐れる必要はないと思います。
なぜなら、資産が目減りしているということは、その分以前よりも安く購入し続けることになるからです。
一番怖いのは「リタイアまであと数年。積立投資もそろそろ終盤」という時期にリーマンショック級の株価暴落に直面することです。
そうなると、宝くじでも当たらない限り挽回するのは困難です。
ですから、50歳なかばを過ぎた頃に「リタイアが間近に迫ってきたので、そろそろ守りの運用に切り替えよう」と考えることも大切です。その時も安全資産の国内債券のウェイトを徐々に増やすことになります。
40代のつみたてNISA運用の具体例
それでは、実際に40代の方はどのようなポートフォリオで運用しているのでしょうか?
ここでは、suzu さんに資産運用の目的と実際の運用についてお聞きしてみました。
資産運用の目的
資産運用を始めたのは30代後半になってからです。
転職をした先の会社が企業型DC(企業型確定拠出年金)を取り入れており、必然的に加入することになった時です。
それまでは銀行預金しか持っておらず、資産運用にほぼ無知の状態でしたが、企業型DCで預金以外の保有方法を意識し始めたのがきっかけとなりました。
緊急時の費用は元本割れをしない銀行預金で確保しておりますが、定期預金ではほとんど変わらない利率ですし、株は少し恐い、それであれば投資信託はどうだろう、ということで選びました。
この時、ちょうどつみたてNISAも広がってきており、雑誌やネットニュースでも頻繁に目にすることが増えて理解が深まったことから口座を開設しました。
「企業型DCでは60歳まで引き出すことができない、それであればこちらは老後資金としよう。つみたてNISAは60歳までに使用する出費のために運用しよう」と決めて始めました。
始めた時は具体的な目的を決めておらず、とりあえず始めた状態です。
ちょうど同じタイミングで住宅を購入したことから、住宅ローンの繰り上げ返済に向けて運用しよう!と決め、現在も続けています。
住宅ローンは残り30年ほど残っており、このまま夫婦で働き続けていけば返済は可能ですし、万が一の時はリスク許容が可能なので急いで繰上げ返済をする必要はありません。
ただ、精神的にもできる限り早く終わらせたいので、じっくりと貯めることのできるつみたてNISAがぴったりだと考えています。
毎月の積立投資金額
積立投資金額はまだまだ少なく、毎週1,000円ずつ。月に4,000円(年間52,000円)です。
開設したSBI証券の口座では積立額が100円から設定でき、積み立てる頻度も毎日、毎週、毎月と選ぶことができます。
一週間に1,000円というとカフェ1~2回分等何かを少しだけ控えれば良いだけなので、負担なく投資ができるのが良いと思っています。
毎週行う場合に積み立てる曜日が選べるのですが、正直なところ何曜日が良いのかわかりません。何となく火曜日にしている状態です。
始めた当初はまだ仕組みを理解しておらず、マイナスになることに怯えていたので毎週100円のみ投資を行なっていました。
月に400円、半年ほどで3,000円程と今思えば子どもお小遣いのような金額です。
アップダウンはある程度の波があること、プラスになった時に利益確定をする必要があることなど少しずつポイントをおさえていきました。
慣れるにつれ、運用収益率がプラスを維持でき、収益額が投資額を上回ることをスマホ画面上で日々確認できたため、週に200円、300円と少しずつ上げていきました。
昨年のコロナ渦の際には収益率が下がったのですが、買い時でもあったので一気に積立額を上げ、現在に至ります。
下がった時に買ったのが良かったのか、コロナ前よりも収益率が良くなりました。
リスク許容度とポートフォリオ
投資初心者であるのでできる限り元本割れはしたくない!でもそれなりに貯めたい!という気持ちがあり、私自身のリスク許容度は5段階の3くらいかと思います。
追って詳しく説明をしますが、4資産均等の投資商品を選んでいるのでポートフォリオは国内株式25%、先進国25%、国内債券25%、先進国債券25%とバランスが良いものです。
家計全体の保有金額から割合を見ますと、
・銀行預金、貯金 20%
・定期預金 25%
・企業型DC 40%
・つみたてNISA 15%
の割合です。
こうやって書き出してみるとあまり多くないですね。
然しながら目的がしっかり決まっているのと、自動で投資が行なえるので負担なく増やしていけるのかなと思っています。
30代に入るまであまりお金に向き合ったことのなかった私ですが、つみたてNISAをきっかけに知識を増やすようになったのが非常に良かったです。
お金を貯めるのにすべてを預金で持っておくにはもったいないということに気づいたことが良い転機となりました。
経済の状況では今後マイナスになるかもしれませんが、焦らずに動向を学びつつ、今後は積立金額を少しずつ上げるとともに他の投資信託商品にも広げていきたいと思っています。
保有しているファンドと選んだ理由
私が保有しているのは三菱UFJ国際つみたて4資産均等バランスです。
その名の通り、国内株式25%、先進国25%、国内債券25%、先進国債券25%という構成の4資産均等の投資商品です。
あくまで投資信託は余裕資金で行うという意識ですが、リスクが低めの債券とややアクティブな株式がバランスよく入っている商品はアップダウンの影響をまんべんなく受けるので初心者に良いのでは、と思い選びました。
知識がもっとあれば株式が多いものや海外銘柄が多く入った投資商品を選びたいのですが、まだ不安はあります。
それぞれ25%ずつ入っているので個人でリバランスを考える必要があまり無いのも理由です。
選ぶ際、同じように4種類が同比率で入った商品は他にもあったので、各銘柄の投資信託説明書(交付目論見書)をまず確認しました。
難しいのでざっくりとですが、まず自分が理解できる内容であるか、運用実績や騰落率が上がってきているかを確認しました。
自分が理解できる内容であるかは結構大事なポイントでした。運用を続けていく限り、随時更新される投資信託説明書(交付目論見書)を確認する必要があるので、わかりやすく見やすい構成であることが必須です。
こちらの商品は自分にとって読みやすい文章と見やすい色づかいのデザインだったので選びました。
また、運用実績について販売開始したばかりのものは避けました。他にも、初年度に大幅に上がって翌年に大幅に下がるなど騰落率が変動しすぎるものも躊躇して選びませんでした。
このあたりは各自の感覚になるのですが、ちょっと信頼できなそう、という商品は避けるのが必要かと思います。もっとも、つみたてNISAは選定された商品のみ選べるようになっているので、ある程度の信頼性があるのは理解していますが個人の感覚とマッチすることも選ぶ理由の一つでした。
積立のタイミングを毎週にしているのは、月に一度行うよりもアップダウンの影響を受けにくい理由からです。本当は毎日投資を行う方が良いのですが、まだそこまで冒険ができていません。
給与アップなどのタイミングで積立額を増やしていこうと考えています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?40代は色々とお金がかかる世代ですが、リスクをコントロールしながら将来に向けた準備もしっかりと進めていきたいところです。
これからつみたてNISAを始めようとしている方の参考になれば幸いです。