こんにちは、jazz335です。
つみたてNISAとiDeCo(個人型確定拠出年金)は、どちらも運用益が非課税、長期で運用できる、といった特徴があります。
そんな中で、つみたてNISAとiDeCoはどう違うのか?併用や使い分けはどうすればいいか?
引き出しできる時期の違い
iDeCoは60歳まで引き出しできない
iDeCoは、公的年金の上乗せ給付としての制度であり、その目的が老後資金を作ることに限定されています。
ですから、
もしどうしても解約が必要な場合は、自営業者かつ保険料免除者である等、複数の条件をすべて満たす必要があります。
60歳を過ぎた時点で加入から10年以上経過している場合、老齢給付金を受け取ることができます。受け取り方法については、次の3種類があります。
年金で受け取る
年金で受け取る場合、5年以上20年以下の期間で受取回数を指定できます。受取回数は、通常年1回、年2回、年4回、年6回の中から選びます。なお、金融機関によっては、年12回の受取ができるところもあります。
一時金で受け取る
60〜70歳までの間に一括して受け取ることができます。この場合、所得税の計算上で退職所得として扱われ、課税上の優遇措置を受けられます。ただし、会社員で退職金を受け取る場合、加入期間と勤続年数が重複している部分はカウントされないので注意が必要です。
年金と一時金を組み合わせて受け取る
60歳を過ぎた時点である程度まとまった金額を受け取り、残りは年金として受け取ることもできます。
つみたてNISAはいつでも引き出しできる
iDeCoが受取開始時期、方法など細かい条件設定がある一方で、つみたてNISAはかなり柔軟性があります。
その目的は、個人のライフプランに合わせて資産形成することで、最大で20年間非課税で運用できます。
積立の途中で解約することが可能で、目的は住宅資金、教育資金、老後資金と自由に設定することができます。
非課税期間は20年ですが、それ以降も課税枠で運用を続けることができます。
例えば、
そのためのプランは、仮に毎月2万円積立して年利5%を目標として、つみたてNISA口座で運用することとします。
この場合、投資信託を全て解約して現金化する、ということが可能です。
ケース2では、9年目に入り300万円に達していない状態で株価が暴落した場合です。
これについては、リバランスした上でつみたてNISAで投資を継続し、
つまり、最初に設定したゴールに合わせて、投資期間を調整することができます。
ですからiDeCoを老後資金、つみたてNISAはライフプランに応じた資産形成として使い分けることもできます。
掛金額(積立額)の変更について
iDeCoの場合、掛金額の変更は年1回のみ行うことができます。
変更の手続きをするには、利用している金融機関から「加入者月別掛金額登録・変更届」を取り寄せて必要事項を記入して提出します。つまりWeb上で手続きすることができません。
これに対して、つみたてNISAは金融機関が設定する積立設定申込み締切日まで(通常は積立日の前営業日)であれば、自由に積立額や引落日を変更することができます。
たいていの金融機関ではWebやスマホアプリで手続きが完結するため、急な収入減により積立額を減らしたい場合でもすぐに変更することができます。
税制優遇でメリットがあるiDeCoをベースにつみたてNISAを併用する
つみたてNISAは運用益が非課税になりますが、iDeCoは運用益が非課税になるだけでなく、掛金が全額所得控除になります。
そのため、所得税や住民税が軽減されるメリットがあります。
課税される所得があって、老後資金をつくるのが目的の場合は「iDeCo」を利用して、毎月の投資額に余裕が出てきたら「つみたてNISA」を併用する方法もあります。
企業年金がない会社員の場合、iDeCoの年間上限額は27万6000円ですが、つみたてNISAの年間40万円を併用することで、あわせて年間67万6000円まで非課税枠が利用できることになります。
一方で、所得がない専業主婦の場合は所得控除の恩恵が受けられないため、柔軟に運用できるつみたてNISAのほうが便利です。
iDeCoの場合、加入時の「事務手数料」、運用期間中の「口座管理料」、年金給付時の「給付手数料」がかかりますが、つみたてNISAの場合これらの手数料はかかりません。