つみたてNISA(積立NISA)の商品はいくつ買えばいいか?

こんにちは。jazz335です。

投資信託で資産運用する場合、一つの資産だけに投資するよりも複数の資産を組み合わせたほうがリスクを軽減できます。

それでは、いくつの商品を買えばいいのでしょうか?これについては、まずポートフォリオという考え方について説明していきます。

ポートフォリオとはリターンを安定させるための資産配分のことです

そもそも、なぜ投資で資産運用するのでしょうか?そこには、銀行にお金を貯金するだけでは将来のライフイベントに必要な資金を準備できない、という現実があります。

そこで生活資金としての銀行預金とは別に、株式や債券などリスクがある金融商品に投資することで、定期預金の金利以上のリターンを目指します。

つみたてNISAは、株式や債券をパッケージにした金融商品、つまり投資信託を対象にすることで、少額から長期間にわたって積立投資できるよう設計された制度といえます。

それでは、仮に日経平均株価と値動きが連動する投資信託をだけを買い続けた場合を考えてみます。

日経平均株価は2007年には18,000円台の高値をつけましたが、2008年10月のリーマンショックでは最安値 6,994.90円を記録し、その後しばらくの間低迷しました。ひとつの株式市場に限って投資をすると、暴落時に直接的なダメージを受けてしまいます。

そこで日本株式だけではなく、外国株式、日本債券、外国債券といった4種類のリスク資産に25%ずつ投資するとどうなるでしょうか?

この場合は1990年から2008年までの期間中で、10年単位でも収益率はプラスになる、というシュミレーション結果があります。

その理由は、4種類のリスク資産がそれぞれ異なる値動きの性質を持っていることにあります。言い換えると、資産運用では異なる値動きの資産を組み合わせることで、リターンを安定させることが可能ということになります。この資産配分がポートフォリオです。

このトータルリスクの軽減について提唱したのが、米国の経済学者ハリー・マーコウィッツ氏です。彼は、値動きの異なる資産を組み合わせてポートフォリオ全体のリスクが各資産のリスク平均を下回ることを証明し、1990年にその功績を認められてノーベル経済学賞を受賞します。

リスクが高い株式の配分を高めればハイリスク・ハイリターンの運用になり、リスクが低い債券への比率を高めればローリスク・ローリターンになります。一般的に年齢が若いほど投資できる期間が長くなるため、株式への配分比率を高めてリスクをとることができると言われています。

年齢や収入、損失金額に対するリスク耐性などは人それぞれ違うため、自分に合ったポートフォリオを作ることがポイントになります。

スポンサーリンク



各資産への配分比率をどうやって決めるか?

ポートフォリオを作るには、運用年数、目標金額、毎月の積立金額をもとに目標利回りを決めます。そしてポートフォリオの配分を調整しながら、目標利回りや想定される最大損失を試算していきます。

ただし、自分で一から試算してポートフォリオを作成するにはある程度の知識や経験が必要になるため、ここではもう少し簡単な方法を考えていきたいと思います。

そのひとつに、モデルポートフォリオを使う方法があります。投資信託の本を買うと、たいていモデルポートフォリオが載っています。その中で自分の年齢や目的に一番合ったものを使うのもひとつの手です。

また、運用年数や投資方針についていくつかの質問に答えるだけで無料診断してくれるサイトもあります。三菱UFJ国際投信のポートスターは診断結果に合ったバランスファンドを提案するサイトですが、ポートフォリオのイメージも見ることができます。

三菱UFJ国際投信のポートスターについては下記の記事を参照願います。

投資信託のポートフォリオが診断できるポートスター

2019.02.27

バランスファンドを1つだけ買うという選択肢もあります

自分でポートフォリオを作成するのは難しそう、あるいは定期的に資産配分を補正するのはめんどう、という方にはバランスファンドという選択肢もあります。

株式型、債券型、リートなど、あらかじめ複数の資産を組み入れた商品です。

先ほど説明した日本株式、外国株式、日本債券、外国債券の4資産を均等配分したシンプルなものから、新興国株式やリートを加えて8資産に均等配分したものまで、様々なバリエーションがあります。

これなら、ひとつの投資信託を買うだけでリターンを安定させることができます。

相場の変動により資産配分のバランスが崩れると、運用会社が自動的に補正(リバランス)してくれるのが特徴です。

バランスファンドの代表的なものに、4資産均等、6資産均等、8資産均等の3タイプのバランスファンドがあります。これらを比較するポイントについては下記の記事を参照願います。

つみたて8資産均等バランスを比較する方法

2019.03.09

スポンサーリンク