老後に備えてリスクを分散して積立投資するには

前回は、老後の楽しみのギターを買うために、つみたてNISAで10年かけて50万円をゴールに積立投資する例についてお話しをしました。今回は、いかにリスクを抑えて自分の資産を守りながら投資を続けるかについてご説明します。

投資家は常にリスクの分散について考えています。これは個人投資家もプロの投資家も同じです。今回のギター購入の例では、10年という長い時間の流れの中で相場の暴落や高騰の波を経験します。そんな中で、資金を大幅に減らして「投資で失敗してしまった!」と後悔しないためのポイントを2つ説明します。

1.値動きの違う投資信託を組み合わせる

投資信託には、株に投資する商品と債権に投資する商品があります。値動きが激しい(リスクが高い)株に比べると、債権はおだやかで比較的安全と言われています。また、株と債権では値動きが反対になるという性質があります。この2つをバランス良く配分することで、リスクを分散することができます。この配分することを投資の用語で「ポートフォリオを作る」といいます。

2.投資信託の配分割合が大幅に崩れたら修正してもとにもどす

前回のお話では、年率5%の運用を目標にして、毎月3,300円を10年間かけて積立投資するプランだったので、次のような配分で毎月投資信託を購入するとします

国内株式    10%       300円/月
先進国株式 30%     1000
先進国債券 20%       700
新興国株式 30%     1000
新興国債券 10%       300
それぞれの投資信託は値動きが異なるので、積立投資を続けるうちに、時価評価額(投資信託の残高)が最初に決めた配分とズレてきます。これを修正することを「ポートフォリオをリバランスする」といいます。ポートフォリオのリバランスは、積立投資をするうえでリスク抑制の大切な作業です。半年に1回は自分の保有する投資信託の配分を計算して、10%以上のズレがでたらリバランスを行います。

さて、2回にわたってギター購入を例に「つみたてNISA」で運用するポイントをお話しました。毎月決まった金額を長期にわたって積立投資し、資産配分の組み合わせやリバランスでリスクを抑制しながらゴールを目指すイメージが伝わったでしょうか?

つみたてNISA(積立NISA)は元本割れのリスクを軽減できる?その理由は?

2019.02.28

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